淡路島の里山を食す
~人と自然の関わりのリジェネラティブツーリズム~
アイデアシート
- ステップ1:現状と理想の「ギャップ」を明確にする
- ステップ2:現状と理想の「ギャップ」の解決策を具体化する
- ステップ3:「自分事」として取り組む理由の再確認
- ステップ4:アイデアを事業にするための「名付け」
ステップ1:現状と理想の「ギャップ」を明確にする
今ある姿(=現状)と目指す未来(=理想)を具体的にし、そのギャップを埋める「解決方法」を考えるために記入いただいた内容です。
【1】今ある姿 [現状: As Is] 今の解決したい「お困りごと」は何ですか? 「誰が」「どのように」困ってますか? | ←−−−−−−−−−−−−→ 【3】現状と理想の ギャップを埋める解決方法 【1】【2】のギャップを埋める解決策は何ですか?「誰が」「何を」することで解決できますか? | 【2】目指す未来 [理想: To Be] 現状に対して、あるべき未来・目指す姿(=理想)はどのような状態でしょうか? |
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「誰が」(ペルソナ) 淡路島各地(観光地各地)で ・自然環境 ・観光客 ・観光地で日常生活をおくる住民 ・観光業以外の商いで暮らす地域住民 | 「誰が」 ・観光客 ・登山客 ・里山体験、再生プログラムの参加者 ・里山管理に興味のある人 ・山や植物、生き物が好きなひと ・環境教育を受けさせたい子ども ・周辺住民・ボランティア ・学生 ・学識者 | ・山林に人の手が入り、林道が適切に管理され、獣害が減り災害の危険度が低下する ・管理が行き届いて生物多様性が維持された里山になる。 ・淡路島独自の里山資源、ひとと自然の関わり、歴史・文化を子どもたちが知る ・里山の植物の新たな活用方法を見出して、地域特産品ができ売上を地域や環境の再生活動に再投資できるようになる ・年間を通じ、観光客(長期滞在者や登山やトレイルランなど、山を慈しみ楽しむ人)が 集まり関係人口として、集落再生作業の担い手の一員となる。 |
「どのように」 ・オーバーツーリズムによる混雑、ごみ問題 ・観光施設の建設による開発 ・大雨による倒木や土砂崩れの日常化 ・里山の荒廃、獣害による農作物被害 ・手入れをしたくても出来ない(人手不足) ・遠方に居たり、高齢化で管理できない | 「何を」 ・倒木の整理、下草狩り、植樹、種まき ・放置林の管理 ・林道の保全・補修 ・ビジネスによる管理 ・イベントによる管理 ・学識者によるアドバイス、景観設計 ・観光税や入山料,入島料による抑止 |
ステップ2:現状と理想の「ギャップ」の解決策を具体化する
現状と目指す未来のギャップを埋めるための具体的なアイデアとして、要素別に構造的に洗い出していただいた内容です。
【4】資金源 解決策を裏付ける資金は「誰が」拠出しますか?「なぜ」そのお金を出してくれるのですか? | 【5】技術・ノウハウ 解決策を裏付ける技術・ノウハウは何ですか? 「どうやって」それが可能となりますか? また、その解決策が「他(他社・他の方法)よりも優れている点」は何ですか? | 【6】人材 解決策を実行する人的リソース 「人材」はどのように考えていますか? |
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「誰が」 ・宿泊施設 ・観光施設 ・観光客 ・中山間地での長期滞在を希望するインバウンド客 ※地域の自然環境再生費をプログラムの体験料に加 える | 「どうやって」 ・現状を知ったうえで、みんなが参加できる解決方法を里山再生体験プログラムに加え広くアピ ールしていく ・自治体や金融機関補助メニューを活用 | ・島内外の自然に関わる活動団体 ・里山保全作業をしてみたい方 ・草木の新たな活用方法を模索している方 ・兵庫県立大学大学院・淡路景観園芸学校 ・域学連携で洲本市を訪ねる学生・卒業生 (多くの大学生が淡路島を訪れている) ・イベント化しボランティアを募る ・登山愛好家やトレイルラン競技者 (周辺のイベントがあり最近来始めている) ・デジタルノマドと呼ばれる長期滞在旅行者 |
「なぜ」 ・豊かな食・自然環境を守るために維持管理が必要なことを伝える (資金・労働力) ・地域の社会課題解決に役立っている ・島内の子どもたちに島に愛着をもってもらう ・開発した地域特産品をお土産として購入してもらう ・島内の子どもたちに自然体験プログラムを提供、愛着をもってもらう | 「他よりも優れている点」 ・顕著な社会課題と明確な解決策がある ・里山の自然とひととの関わりについて研究している専門機関=淡路景観園芸学校と連携できる ・放棄され手付かずの林業資源の活用は、兵庫県内、日本全国の里山のモデルとなる ・地域固有の植生があり、地域性を打ち出せる |
ステップ3:「自分事」として取り組む理由の再確認
企画力や事業性は後で育てられますが、「なぜその人がやるのか」という納得感と熱量だけは他人が作れません。自分自身に向き合って、正直に、誠実に、ご記入いただいた内容です。
【7】あなたがこのアイデアを考えるようになったきっかけや原体験は? ※実際に目にしたこと、悩んだこと、憤ったこと、心が動いた出来事など | 洲本市柏原山で、生まれ育った六甲山と異なる景観を目にした。平家の落人伝説、炭焼窯跡、祠など文化遺跡も多く残るが、今はひっそり大雨が降れば土砂崩れや倒木に阻まれる。兵庫県立大学大学院の澤田先生と山を歩き、桃源郷を目ざしている地域固有の魅力に気づき、里山保全と資源の利活用を考え始める。 |
【8】今の地域や社会について、 「このままではいけない」と感じていることは? ※その中でも、特に「どうにかしたい!」と思っていることを教えてください | 淡路島の中山間地では、整備を担う人手不足から、予防的な整備もままならない状態で、災害や獣害のリスクが高まっています。大雨による倒木や土砂災害が日常化し、里山の荒廃と文化の記憶が失われつつある今、記憶と風景を守る「語り部」としての山道や祠に命を吹き込み、誰もが関われる里山再生へとつなげたい。 |
【9】このアイデアが実現したら、誰が喜ぶと思いますか? ※想像できる具体的な誰かがいれば、その人について教えてください | 集落内のダムを水源としている住民 地域固有の自然環境や文化を継承したいと考える地域住民 地域資源を維持・再生し継承できた将来世代の地域住民と観光客 淡路島固有の文化を感じることのできた観光客 |
【10】どうしてあなたが、 今このアイデアをやるのですか? ※他の人でもなく、“自分”がやる理由があれば教えてください | 高校を卒業すると島を離れていく若者。人口流出が恒常的になるなか、移住者の私だからこそ地域の魅力がわかる。また、六甲山で育った私だから見える淡路島固有の植生。この地で、資源活用を試みた植物はすでに6種類を超える。自然観察好きで、何より淡路島、柏原山が大好きになってしまったから。 |
ステップ4:アイデアを事業にするための「名付け」
ご自身のアイデアを他の人に伝えるためには簡潔にまとめる必要があります。
ステップ1〜3の作業を踏まえ、改めてこのアイデアを事業として説明するための「名前」を付けてみましょう。
【11】簡潔に事業内容が伝わる呼称 =「事業タイトル」を書いてください。 ※30字程度 | 淡路島の里山を食す ~人と自然の関わりのリジェネラティブツーリズム~ |
【12】事業アイデアについての簡潔な説明文 を書いてください。 (初めての人に対して 一息で説明可能な文=エレベーターピッチを目指してください) ※100〜150字程度 | 淡路島の魅力である自然、食、文化、歴史、産業。性別や年齢に関係なく、自分の足で里山に入り、誰でも参加できる地域再生プログラム/リジェネラティブツアー。 淡路島があなたのもうひとつのふるさとになる! |